歴史・反響

『お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件』は、Web小説から書籍化、コミカライズ、そしてテレビアニメ化へと展開を広げてきた作品である。このページでは、原作ライトノベルの連載開始からアニメ化に至る経緯、「このライトノベルがすごい!」における受賞歴の詳細、アニメ放送時の反響、そしてラブコメジャンルにおける本作の位置づけについて、実在する情報源をもとにまとめる。

数値や固有名詞は出典を明記した範囲のみを掲載し、裏付けの取れない情報は「情報なし」として省略している。各項目の出典は本文中のリンクおよびページ末尾の「出典一覧」を参照のこと。

連載開始からアニメ化までの経緯

本作は、著者・佐伯さんにより2018年12月20日より「小説家になろう」でWeb連載が開始された。連載は読者の支持を集め、2019年6月にSBクリエイティブ・GA文庫より書籍第1巻が刊行され、シリーズ化された。

2022年1月5日、GA文庫のライトノベルとしてテレビアニメ化が正式発表され、同時にティザービジュアルとティザーPVが公開された。同日、コミカライズ版(作画:芝田わん)が翌1月6日より「ガンガンONLINE」「マンガUP!」にて連載開始されることもあわせて発表された。

続いて2022年5月13日、アニメの放送が2023年であることが発表され、新たなティザービジュアルが公開された。そして2023年1月7日、テレビアニメ第1期が放送を開始し、全12話が同年3月25日まで放送された。

第1期最終話放送後の2023年10月8日、第2期の制作決定が発表された。原作者・佐伯さんは発表に寄せたコメントで、1期では焦れったい関係だった二人が、互いを意識し合う様子に変化していく続きを描けることへの期待を語っている。第2期は2026年4月3日より放送を開始した。

2018年12月20日「小説家になろう」でWeb連載開始
2019年6月GA文庫より書籍第1巻刊行
2022年1月5日テレビアニメ化決定を発表
2022年1月6日コミカライズ連載開始(ガンガンONLINE/マンガUP!)
2022年5月13日2023年放送を発表
2023年1月7日〜3月25日テレビアニメ第1期放送(全12話)
2023年10月8日テレビアニメ第2期制作決定を発表
2026年4月3日〜テレビアニメ第2期放送開始

「このライトノベルがすごい!」受賞歴の詳細

宝島社刊行のムック「このライトノベルがすごい!」文庫部門ランキングにおいて、本作は下表の通り年々順位を上げ、2024年版で文庫部門第1位を獲得した。この際、文庫部門に加えてWEBアンケート部門・イラストレーター部門・キャラクター男性部門・キャラクター女性部門でも第1位となり、5部門制覇(5冠)を同時達成した。これは「このライトノベルがすごい!」開始以来、史上初の快挙とSBクリエイティブが発表している。

年版文庫部門順位特記事項
2020年版10位初のトップ10入り
2021年版10位 
2022年版6位 
2023年版4位 
2024年版1位WEBアンケート・イラストレーター・キャラクター男性・キャラクター女性の4部門もあわせて第1位、史上初の5冠達成
2025年版5位キャラクター女性部門で椎名真昼が4年連続1位
2026年版2位 

出典:Wikipedia「お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件」(2020〜2023年版・2026年版の順位)/SBクリエイティブ プレスリリース(2023年11月25日)(2024年版・5冠達成)/でんふぁみこげーマー(2024年11月22日)(2025年版・椎名真昼4年連続1位)/楽天Kobo電子書籍ストア特集ページ(2026年版)

※2020年版〜2022年版の順位は上記Wikipedia記事の記述にもとづく。プレスリリースや個別ニュース記事による直接の裏付けは確認できていない。

アニメ放送時の反響

テレビアニメの視聴率(世帯視聴率など)を示す信頼できる出典は確認できなかったため、本ページでは掲載していない。かわりに、レビューサイトでの評価とBlu-ray/DVDの販売実績を、反響を推し量る目安として紹介する。

アニメレビューサイト「Filmarks」では、本作は5点満点中3.6点、レビュー投稿数4,623件(閲覧時点)という評価を集めている(レビュー件数・点数は変動するため、あくまで参照時点の値)。

円盤売上については、第1期Blu-ray第1巻の初週推定売上が限定版3,149枚・通常版960枚、DVD第1巻が410枚という数値が複数のまとめサイトで報告されている。オリコン公式の一次記事は本調査では直接確認できなかったため、二次情報源に基づく数値であることを明記する。

出典:Filmarksアニメ「お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件」評価ページ/円盤売上は複数の二次情報源(オリコンデータの引用まとめ)による

ラブコメジャンルにおける位置づけ

音楽メディア「Real Sound」ブック欄の記事(2023年11月)では、「このライトノベルがすごい!2024」文庫部門ベスト10の顔ぶれについて、異世界転生・転移ものやラブコメが中心という従来のイメージに反し、ジャンルが多様化している点が指摘されている。同記事は、前年まで連続で首位級の常連だった作品群が「殿堂入り」的な扱いで審査対象から外れたことにより、本作を含む複数の有力作品による接戦のなかで本作が1位を獲得した経緯を解説している。

同記事はさらに、ランキング5位から9位にかけて複数のラブコメ作品が入賞していることに触れ、これらの中から「次の『お隣の天使様』」となる作品が生まれる可能性にも言及している。すなわち、本作はラブコメというジャンル区分の中で一つの成功モデルとして参照される存在になっていると読み取れる。

なお、本作を主題とした学術的・体系的なジャンル論評は本調査の範囲では見つからなかった。上記は業界メディアの記事1本に基づく紹介であり、より広い評論の集積は今後の課題としたい。

出典:Real Sound ブック「『お隣の天使様』が5冠制覇!『このライトノベルがすごい!2024』群雄割拠の文庫部門ベスト10を解説」(2023年11月)